小児矯正(子供矯正)とは?

噛み特合わ徴せや歯並びが悪くなる原因として「歯の問題」と「骨格の問題」があります。
大人の場合は成長が止まっているので「骨格の問題」を改善することは困難なため、歯だけを動かして治療するのに対し、小児の場合はアゴの骨格が成長段階にあるため、この成長を利用して骨格と歯の両方を動かして治療することが可能になります。

早期矯正治療がなぜ重要か?

お子様が成長するにつれて歯も乳歯から大人の歯へと入れ替わっていきますが、その過程で歯が変な生え方をして歯並びが乱れてしまったり、指しゃぶりなどが原因で出っ歯や他のかみ合わせトラブルが出てしまうことがあります。

悪い歯並びやかみ合わせを放っておくと…

  • 磨き残しによる虫歯リスクがUPする
  • 特定の行の発音がしづらくなる

などの問題があります!10歳くらいまでが対象の早期矯正がおすすめです。

10歳くらいまでの間に行う早い段階での矯正は、大人の歯をなるべく抜かずにキレイに矯正できるというメリットがありますので、お子様の歯並びやかみ合わせに不安を感じたら一度「小児矯正」を受診することをおすすめします。

小児矯正 受け口(反対咬合)治療前

BEFORE

小児矯正 受け口(反対咬合)治療後

AFTER

小児矯正 受け口(反対咬合) 治療前

BEFORE

小児矯正 受け口(反対咬合) 治療後

AFTER

小児矯正(子供矯正)のメリット・デメリット

骨が成長過程にある、お子様の歯列矯正を早めに行うことにはメリットがありデメリットもあります。
子供矯正で失敗しないためにも、しっかりとリスクを把握しておきましょう。

小児矯正歯科のメリットやデメリットについて

小児矯正(子供矯正)のメリット

  • Ⅰ期(乳歯・混合歯列)と呼ばれる時期から治療から始めることにより、将来的に抜歯や手術となる可能性を減らすことができる
  • 全ての永久歯が生えそろうまで、しっかりと経過観察することができる
  • 大人では難しい、骨格的な不正を治すことができる。
  • 小児矯正(子供矯正)は成人矯正より歯が動く痛みが少ないことが多い

小児矯正(子供矯正)のデメリット

  • 小児矯正(子供矯正)は保険が適用ではない
  • 年単位の治療期間がかかる
  • 固定式の装置を使用した場合は歯ブラシが複雑になる

小児矯正(子供矯正)の治療の流れ

子供の歯の状態は目まぐるしく変わっていきます。
定期的に歯科医師の診断を仰ぎ、必要に応じて的確な治療を施すことで、将来的な良い歯並びに繋がっていきます。

① 小児矯正のカウンセリング
患者様の気になっている事や希望などを伺い、現在の歯並びの状態と考えられる治療法をお伝えします。

② プラークコントロール
矯正治療はお口に装置が入っている時間が数時間あるため、治療前にしっかりとブラッシング指導とクリーニングを行い、お口を清潔に保っていただきます。

③ 精密検査
診療方針を決めるために必要な資料を採得させていただきます。内容は患者様のお口の歯型、お口とお顔の写真、横顔とお口全体のX線写真です。(ムーシールドを使った治療時は低年齢の場合、初回の検査は行わない場合があります)

④ 診断
精密検査で得られた情報を元に、診療方針や期間、料金についてご説明いたします。そして、十分なご理解を頂いた後に治療を開始いたします。

⑤Ⅰ期治療(乳歯・混合歯列期の矯正治療)開始
必要な矯正装置を使い、主に骨格的な不正を治療していきます。
1~2か月に1回来院していただき、装置の調整や処置をします。永久歯が生え変わる12歳頃までの治療です。

⑥Ⅱ期治療(永久歯列期の治療)開始
永久歯に交換後、Ⅱ期治療を必要と判断された場合やご希望された場合は期の矯正治療に移行します。
再度、検査診断をし、必要な装置を装着します。1~2か月に1回来院していただき、装置の調整や処置をします。

⑦ 保定・メンテナンス
矯正治療が終了した後は後戻りを防ぐために保定装置を使用していただきます。
またチェックとメンテナンスのために数か月に1回来院していただきます。

小児矯正の治療期間の目安

  • Ⅰ期治療
  • 装置を使って頂くのは約2~3年ですが、永久歯に生え変わるまでは経過観察をいたします。

  • Ⅱ期治療
  • 治療期間:約1~2年
    保定期間(Ⅱ期治療を行った場合):2年以上

※上記の期間は目安です。症例によっては前後する場合があります。

小児矯正(子供矯正)の向いている方・向いていない方

小児矯正(子供矯正)はこんなお子様にオススメ

  • 将来的に歯を抜いて矯正になる可能性をできる限り低くしたい小児
  • 虫歯や歯肉炎などの病気になるリスクを低くしたい小児
  • 今の歯並びにコンプレックスをお持ちの小児
  • 歯並びによる発音障害がある小児
  • 矯正は年単位の長い時間がかかるので、時間がかかってもしっかりと歯並びを治したいという小児
  • 自分自身でしっかりとブラッシングができる小児
  • 取り外し式の装置をしっかりと使用できる小児
  • 決められた頻度で通院できる小児

小児矯正(子供矯正)ができない方

  • 数年間、定期的に来院するのが困難な小児
  • 転勤や転居が決まっていて当院に来院するのが困難になってしまう小児

小児矯正(子供矯正)はお体の状態に関しては、担当の歯科医師と連携しながら治療をすすめられることもありますので、カウンセリング時にご申告ください。

小児矯正(子供矯正)の必要なケース

歯並びの代表的なケース

不正咬合(悪い歯並び)については個人差があり、矯正の必要の有無についても親御さんのご判断に頼る部分が大きいですが、ここでは特に代表的なケースについてご紹介いたします。
もし、このうちのどれかに当てはまり、お子さんの噛み合わせについてご不安に思ってらっしゃる場合は、お気軽にご相談だけでも一度お越しください。矯正の最適なプランニングをご提案いたします。

叢生(八重歯、でこぼこ、乱杭歯

アゴの大きさと歯の大きさのバランスが悪い事により、歯並びが悪くなっている状態です。
見た目はもちろんの事、歯が磨きにくいために汚れが溜まりやすく、虫歯や歯周炎・口臭のリスクが高まります。

上顎前突(出っ歯)

上アゴの骨や前歯が前に出ている状態です。
これにより、口唇が閉じにくく、口が開いていることが多くなるため、口腔乾燥になり、虫歯や歯周炎・口臭の原因になります。
下唇を噛んだり、吸う癖がある場合にこの様な不正咬合になりやすいと言えます。

下顎前突(受け口)

上の歯より下の歯が前にある状態で、反対咬合や受け口ともいいます。
下のアゴの骨自体が前に出ている場合もあります。反対咬合は下のアゴの動きを制限するため、顎関節症を発症するリスクが高いと言えます。また、上アゴの正常な成長を妨げてしまう可能性もあります。

過蓋咬合

上と下の歯の重なりが深く、下の前歯が見えにくいくらい深く噛みこんでしまっている状態です。噛みこんでいる歯で歯茎を傷つけたり、一部の歯に過度な力がかかり歯周の病気になりやすいと言えます。

開咬

噛みしめた時に奥歯は噛んでいるのに上下の前歯の間に隙間があり、前歯で噛めない状態です。 前歯で物を噛むのが困難だったり、発音がしにくくなります。舌突出癖(舌を前に出して飲み込む悪習癖)がある場合 があるため、MFT(口腔周囲筋筋機能訓練)が必要になる場合があります。

小児矯正(子供矯正)の種類

小児矯正の矯正装置には取り外しができる可撤式装置と、取り外しができない固定式装置の2種類があります。
ライフスタイルやお子様の状態に合わせて、医師とご相談のうえお選びください。

可撤式装置

可撤式(かてつしき)とは、患者様がご自身で取り外しができるという意味です。
小児矯正で使用する可撤式装置には、床矯正装置、ヘッドギア、チンキャップ、ムーシールドなどがあります。
可撤式装置は1日のうち、決められた時間を装着することで矯正の効果が得られます。ご自宅にいるとき、夜寝ているときなどに装着していただくことが多いです。

床矯正装置

床矯正(しょうきょうせい)装置とは、顎が小さくて歯が並びきらないという場合に、顎を広げて歯列の幅を広げることで、歯が並ぶスペースを作るために装着するものです。取り外しは可能です。口の裏側や床下粘膜部につけるプラスチック製の床部分に張り、引っ掛ける金属のバネで固定して顎を広げていきます。
拡大ネジというものが付いており1週間に1回程度、回していただくことで装置を横方向に広げます。食事や歯磨きの際には取り外していただきます。

ヘッドギア

へッドギアとは、頭部を固定源とした顎のコントロール装置です。
上の奥歯に装着した取り外しのできない装置と、太いワイヤーでできたフェイスボーというものをつなげて、そのフェイスボーを、ヘッドキャップといわれる帽子のような装置と連結させて牽引するようにします。これにより上下の顎の位置をコントロールします。

チンキャップ

チンキャップとは、主に下顎の骨を後方に移動させるための装置です。受け口などの治療に使用します。頭部を固定元とし、下顎にチンキャップと呼ばれる装置を当てて、それにゴムバンドをつなげて頭部のヘッドキャップで固定する形です。

アクチバトール

下アゴの前後的な位置関係を改善する取り外しできる装置です。また、装置を調整することにより、奥歯の萌出を促して深い噛み合わせを改善します。

ムーシールド

ムーシールドは3歳から使える、反対咬合(受け口)を改善する透明のマウスピース型の装置です。唇や舌の筋肉の力を利用して、骨や歯の位置を改善します。

小児矯正の装置

固定式装置

固定式装置とは、可撤式の取り外しができる装置とは異なり、歯科医院で装着した後はご自身で外すことができない装置のことです。固定式装置には、マルチブラケット装置、急速拡大装置、リンガルアーチ、ナンスのホールディングアーチなどがあります。

マルチブラケット装置

ブラケットと呼ばれる小さな装置を、一つ一つの歯の表面に装着し、そこにワイヤーを通して歯並びを動かしていく方法です。ほとんどの症例に対応することができ、確実に歯並びを改善していくことができます。
取り外すことができないため、食事の時も歯磨きのときも装着したままになります。このことから、歯磨きはしっかりと行う必要があります。

急速拡大装置

上顎に固定し、急速に顎の骨を拡大して歯の並ぶスペースを作り出す装置です。およそ1~3か月で矯正治療を行うことができます。金属製のバンドと太いワイヤー拡大ネジで作られており、中央にある拡大ネジにより、顎を押し広げる力を調整します。

リンガルアーチ

歯の裏側に固定する装置です。奥歯にバンド固定し、そこから出ているワイヤーのバネの力で歯を動かします。

ナンスのホールディングアーチ

奥歯が動かないように、固定するための装置です。例えば奥歯を抜歯した場合、そのスペースに他の奥歯が移動してしまうのを防ぐために利用されます。奥の大臼歯にバンドを装着し、上顎の口蓋部のプラスチックのプレートで押さえる仕組みです。

小児矯正(子供矯正)の料金・費用について

メニュー名 本数・回数 価格(税抜き)
小児矯正(表側矯正) I期治療(乳・混合歯列期 ¥ 400,000
治療方法 : 小児矯正(子供矯正)■治療説明 :
小児矯正は成人矯正と異なり、子供の骨格的成長にも配慮して、床矯正やブラケットなど様々な装置を使い、自分自身の歯と顎の矯正を目的とした治療です。

■治療費 :
300,000円〜400,000円

■治療の副作用(リスク):
歯根が未完成であるため、過度な力がかかると形成不全や根吸収を起こす可能性があります。装置の使用が不適切な場合、怪我や装置の破損、治療の効果が得られない可能性があります。永久歯の大きさや萌出方向によっては、ワイヤー矯正が必要な場合があります。その際に抜歯が必要になることもあります。口の状態によっては、前歯にワイヤー矯正をする可能性があります。歯の生え変わり時期のため、装置が当たって痛みが出る可能性があります。

■治療期間 :
3か月〜3年(5回〜40回)