セラミック治療についての基礎知識② | 武蔵⼩杉駅前 の⻭医者オーセント⻭科クリニック

セラミックの美しい透過性

セラミック治療とは、審美⻭科における⻭列矯正、ホワイトニング、補綴(※1)による審美修復といった総合的な治療の⼀種です。

⾃分の⻭を削りセラミック(陶器の素材)をかぶせものにして装着する治療法で、芸能⼈やスポーツ選⼿などがよく受けることでも有名な治療です。⻭⾃体が⼤きく前にでてしまっている場合や、すきっ⻭やデコボコした⻭、⽣まれつき⿊ずんでいたり、⻩ばんでしまっている⻭などを、迅速に美しい⻭並びと⽩さに治したい場合によく⽤いられる、⾮常に⼀般的な審美⻭科治療です。

※1…補綴とは、⾝体の⽋損した部位の形態と機能を⼈⼯物で補うことです

1.オールセラミック誕⽣の経緯

⼈間の⼝(顎)の構造はてこの原理になっており、⻭にかかる⼒は前⻭で約15㎏、⽝⻭で約30 ㎏、⽀点(エラの部分)にもっとも近い⼤⾅⻭では約60㎏と⾔われており、これは平均的なもので、⼤きな個⼈差があります。⼤⾅⻭には時に100㎏を 超える⼒がかかることもあるそうです。

そのため、セラミック治療での補綴剤にも強度を確保する必要があり、2000年代に⼊るまで前⻭には裏側に⾦属加⼯したプラスチックまたはセラミックが、奥⻭には⾦属のかぶせ物または⾦属加⼯したセラミックが使⽤されてきました。

また、ブリッジ治療においても、⽋損した⻭の両側の⻭を削ってから⾦属でクラウンを連結していました。金属をフレームにしたブリッジ

 

しかし、これらの⼿法においては、⾦属アレルギーや⻭⾁の後退等による⾦属の露出、ブラックラインの出現など、いくつかの問題点が報告されています。

そこで、⾦属と同等以上の強度を持つジルコニアやアルミナなどのファインセラミックスを⻭科に応⽤し、CAD/CAM やそれらと連動したテクノロジーを⽤いた機器で整形することで、⾦属を使⽤しないジルコニア・セラミックスによる⻭のクラウンおよ びブリッジ治療、「オールセラミック」という概念が誕⽣し、2005年ごろより普及していきました。

「オールセラミック」は、天然の⻭と同じ光透過性を得られるため、より美しい⾊調の再現ができるようになりました。

セラミックの美しい透過性

 

2.セラミック治療のはじまり

セラミックが⻭科に応⽤されたのは、1774年にフランスで義⻭(⼊れ⻭)の⼈⼯⻭として陶製の⻭が製作され、装着されたのが始まりのようです。 1825年にアメリカにて⼀般⻭科医へ陶製の⻭が発売され、実⽤化されました。

⼝腔内の⻭⽛に直接セットするクラウン法としての歴史は、1903年 Charles Landが⽩⾦箔に⾼融⻑⽯質ポーセレンを焼き付ける⽅法を発表したのが始まりで、これが現在のセラミッククラウンの原型です。

しかし、当時のセラミックは⽇々の咀嚼に⻑期的に耐えうる強度がなく、破折症例が 頻発してしまいました。セラミックは天然の⻭と同じくらいの審美性を持っていましたが、硬度はあるものの衝撃に弱くて割れやすいという⽋点があり、お⼝の中で折れたり割れたりと、強度に限界があったのです。

その後、1960 年頃に⻑⽯質ポーセレンとそれを焼き付ける⾦属フレームの材質に画期的な研究成果が発表され、現在の「メタルボンドクラウン(陶材焼付け⾦属冠)」の基礎が完成しました。
フレームを⾦属にすることで強度を補い、その上から表⾯にセラミックを焼き付ける2層構造の「メタルセラミック」は、現在まで⻑らく主な治療素材として使われてき ました。

しかし、光を通さない⾦属は、強度の⾯では問題をクリアできたものの、光を通す天然の⻭の性質と異なり⾊味や透明感などが再現できず、⾼い審美性は得られませんでした。

ブラックラインの出やすいクラウン

 

3. メタルセラミックからオールセラミックへ

1965年にガラスの中に40〜50%アルミナ粒⼦を混和したセラミックが登場したことで、フレームに⾦属を使わない「オールセラミッククラウン」の試作が開始されました。

1980年代に⼊ると、ガラスを鋳造しその後結晶化を⾏い、強度を上げるという⼿法が開発され、90年代にはセラミックの中へリューサイトや⼆酸化リチウムといった⾼硬度の粒⼦を⾼濃度に配合したセラミック素材が次々に開発されました。

ジルコニア製のセラミック

こうして、オールセラミックの弱点であった⽋けやすさが克服されていき、この時期には、1本⽋損した⻭を両隣の2本のクラウンで⽀えるという、いわゆる3本ブリッジもオールセラミックで修復することが可能になりました。

また、セラミックの加⼯をCAD/CAMで⾏うことが実⽤化され、更に「ジルコニア」という⾦属に変わる⾼強度のフレーム素材が登場し、現在では4本以上のロングブリッジも可能になりました。

セラミック素材の進化と⾦属と同等の強さをもつセラミック「ジルコニア」の登場により、フレームに⾦属ではなく⻭科⽤ジルコニアセラミックを使った「オールセラミック」が実現したのです。

CAD/CAMによる加工

 

4. 理想的なセラミック素材「ジルコニア」

「ジルコニア」は模造ダイヤモンドとも呼ばれ、従来のセラミックの3倍以上、⾦属をも超えたダイヤモンドに近い強度を誇ります。
強度だけでなく、曲げ強度=靭性も⾮常に⾼いため、硬さと⽋けにくさ、割れにくさを兼ね備えることが可能になりました。

⼈⼯関節の球状⾻頭部や、スペースシャトルの断熱保護材、F1のブレーキディスクなどにも使⽤され、過酷な状況下での耐久性も証明されています。

「ジルコニア」は強度と靭性をもち耐久性・耐⾷性・耐熱性に⾮常に優れており、光透過性もあるため審美性も⾼く、⽣態親和も良いことから⾦属材料に取って代わる夢の素材として最も注⽬されるセラミックとなりました。

自動で歯型をきりぬく技術

 

5. まとめ

いかがでしたでしょうか︖
セラミック治療の基本的な知識について、今回は、オールセラミック誕⽣の歴史をご紹介いたしました。

当院のセラミック治療はオールセラミックはもちろん、精密で美しい⾃然な仕上がり、噛み合わせの良さにもこだわりを持っており、⽇常の使⽤感やアフターケアなども含め、⽣活のストレスなくご利⽤いただけます。

経験豊富な医師によって精密な治療を施すため、取れたり割れたりといったトラブルもほとんどございません。

忙しい⽅、美意識の⾼い⽅でも満⾜の仕上がり、スピーディーでハイクオリティな治療が好評のオーセント⻭科クリニックへ、ぜひ⼀度、お気軽にご相談ください。

 

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